政治家改革
公務員改革を推進することはよいが、
その前に、必ず、やらなければならないことがあります。
それは、「政治家改革」です。
「名誉は政治家が取って、政策は官僚に丸投げ」という現状で、
公務員改革をやると、どうなるか。
おそらく、国力低下につながるでしょう。
現在、優秀な若者には、官庁は魅力ある職場には見えません。
本来、官僚となって国家のために働くはずだった優秀な若者が、
たとえば、外資系企業に流れていく・・・・・。
もちろん、政治家が「これからは、我々が政策を作る」という覚悟があるならば、
問題ないでしょう。
しかし、そうならば、今までの生活を改善する必要があります。
「夕方、国会が終わったら、赤坂に繰り出す」、
「土日は、歌舞伎や映画鑑賞」。
そんな優雅な生活は、できなくなるのです。
夕方、国会が終わったら、政策の勉強。
土日は、みんなで集まって政策研究や討論。
あまりに、ギャップが大きすぎるが、
はたして、政治家改革はできるのか?
これからは、夏休みシーズンです。
しかし、国会議員の中には、本当に「夏休み」を取ってしまう人がいます。
本来ならば、時間が取れる夏休み中に、
官僚を呼んで、政策の勉強をすべきところを、
本当に夏休みを満喫してしまう国会議員がいます。
これでは、「小学生の夏休み」と同じです。
いや、今の小学生は、塾や受験対策で、夏休みは忙しいかもしれない。
アナウンサー announcer 2003 9 19
アナウンサーとは、用意された原稿を読む人のことです。
しかし、日本の大臣も、アナウンサーです。
まず、大臣就任あいさつ。
これは、実は、ある程度、官僚が事前に作成して用意してあります。
もちろん、能力がある人は、
官僚が用意した「大臣就任あいさつ」は、必要ありません。
次に、大臣の「談話」や「コメント」も、基本的に、官僚が作成しています。
さらに、国会答弁。
これも、官僚が、事前に答弁書を作成して、用意してあります。
なぜ、事前に答弁書が作れるかというと、
国会での質問者は、何日も前から、事前にわかっているのです。
だから、若手官僚が、質問する予定の議員のところへ行って、
事前に質問内容を聞いてくるのです。
ここは、野党議員も、癒着していますので、
質問内容を、事前に官僚に教えてくれます。
そこで、教えてもらった質問内容を、官僚は省内に持ち帰って、
答弁書を作成するのです。
詳しくは知りませんが、
課長補佐あたりが、答弁書の原案を書いて、課長と協議して、
最終的には、局長に目を通してもらうのかもしれません。
そして、答弁書が完成したら、大臣に手渡すというシステムです。
何日か後の国会で、予定された質問を、
野党議員が、予定どおり行い、
大臣は、事前に用意された答弁書を読むという「芝居」です。
大臣、官僚、野党議員と長年に渡る「癒着構造」です。
たまに、意地悪な野党議員がいて、
事前に教えた質問とは違う質問をする時があります。
こういう時は、大臣は立ち往生して、
後ろに控えている局長に助けを求めるのです。
また、何かの記念式典で、
大臣が、よく、あいさつしますが、
この「あいさつ文」も、官僚が事前に作成したものです。
極端な話、誰でも、大臣はできます。
サラリーマンでも、自営業者でもできます。
実は、同じ構造が、地方議会でもあります。